肩口研究① 違和感編

物欲

みなさん、こんにちは。
人にとっては無駄遣い、僕にとっては宝物。
気になることに夢中人tanamaruです。

今回はカレーでも足でもありません。

肩の話です。

しかも、かなり地味な話。

ただ、僕の中では20年以上続いていた違和感につながる話なので、
記録として残しておこうと思います。


発端は礼服のオーダーだった

僕はなで肩・前傾(猫背)という身体的特徴があるので、
スーツや礼服の類は必ずオーダー。
最低でもパターンオーダーを徹底しています。

身体的特徴だなんて大げさな。
ただ姿勢が悪いだけでしょ。

いーの。
だからいつもダンカンさんにお世話になってるの。

でも、礼服は事情が違ったのよ。

腕が動かない礼服

今年(2026年)の3月にオーダーした礼服ですが、4月中旬に完成しました。
なんでオーダーしたかって?
サイズアウトしたからですよ。笑
なんたって、礼服は20年前に作ったきりでしたから・・・

完成した礼服はこんな感じ。

ブラックスーツではなく、礼服
写真では少し明るく見えますが、漆黒の礼服

仕上がりそのものには何の不満も無かったんです。
いつも通りにきれいな見た目。
特に礼服の黒は深く、吸い込まれそうな感じ。
いかにもフォーマル。

1月にもスーツを作っていて、そのスーツも問題なかったことから
試着もせずに持ち帰ることに。

この試着をサボったのが良くなかった。
ご試着されますか?って言っていただいたのに。
後々からダンカンさんにも手間をかけさせてしまいました。

帰宅後、「念のため着てみるか」と思い立ち、
袖を通してみることに。

うん。やっぱり既製服が合わない体型の僕にはこれしかない。

色々と動いてみます。
屈伸してみたり、腰をひねってみたり、
腕を上げてみたり・・・

ん!?

腕を上げてみたり・・・
上げ・・・

上がらんがな!!

立っているだけなら何の問題もないんです。
だけど、腕を前に出そうとすると、肩回りが引っ張られる。

いや、肩ではないな。
腕が引っ掛かる。
上腕が上がらない。

分かりやすい表現だと、「前ならえ」ができない感じ。

礼服着て「前ならえ」なんてやらないでしょ?

気になったらダメなのよ。
もう快適に「前ならえ」したくなっちゃう。

もちろん、礼服なんで、そんな動きしないことは分かっています。
それでもふとしたときに、動きを制限されると直感がささやくのです。

多分、車の運転もできないんじゃないかな。

サイズも問題ないと思っていました。
採寸時は普段と違う方にご担当頂いたのですが、
1月のスーツと変わっていませんね。
って言われています。

ただ、その時に、
「礼服なんで長く着れるように余裕持たせておきますね」
ってご提案頂きました。

体型維持にまったくもって自信のないワタクシです。
二つ返事でお願いしておきました。

こんな背景もあったので、
大きめのはずなのになんでキツイんだ?

もう、訳分からない感じになってしまいました。
こうなったら調べるしかありません。

徹底調査開始です。

以前のスーツと比べてみた

疑り深いワタクシです。
お恥ずかしながら、ダンカンさんを疑いました。

「これは指定通りの寸法で作ってないな?」

アホ丸出しです。
百戦錬磨の企業を疑うなんて。
猛省します。

そこで比較のために、以前ダンカンで作ったスーツを引っ張り出してきました。

すると不思議なことに、こちらはそこまで気になりません。
もちろん全く引っ張られないわけではありません。
しかし礼服ほどではないのです。

普通に着られる。
普通に動ける。

何が違う?
どこか違うか?

礼服特有の問題なのか?

色が違う?
そりゃ当たり前だ。

じゃどこだ?
生地が厚いからか?
ノーベントだからか?

シンプルに礼服が小さいんじゃねーか?

もう、完全迷走状態。
素人がいくら考えても答えなど見つかるはずもなく。

こうなったらプロに聞くしかありません。
ダンカンさんへ再来店の予約を入れました。
※しかも翌日。笑

引き取り時に試着してれば、こんなことにはならなかったものを・・・

サイズアップでは解決しなかった

翌日、ダンカンさんへ向かうと、
昨日のお兄さんが待っていてくれました。
僕は毎回、このお兄さんに当たります。
※礼服の採寸のときだけ女性の担当者でした。

「ジャケット小さい問題」を相談すると、作り直していただけることになりました。

ただそのときも礼服着て動いて、スーツに着替えて動いて、
動きが制限される理由を探していきました。

かなり色々と見て頂きました。
あんなにじっくりと見られることなんてありませんよ。
もっと鍛えときゃ良かった・・・

その結果、ベントがないことも影響しているかもしれません。
そんな話になり、方向性としてはサイズアップに近い調整で作り直すことになりました。

正直、これで解決すると思っていました。

少し大きくなれば動きやすくなるだろう。

そんな単純な話だと思っていたのです。

そして、5月中旬。
礼服のジャケットできましたと連絡がきました。

たまたま娘のショッピングに付き合っていて、
ダンカンさんまで徒歩5分のところにいました。

こうしちゃおれん!
と、娘をほったらかし、ダンカンさんに直行。
※娘のショッピングは永遠とも思えるほど長いので、合法です。

もう、ワックワクで袖を通しました。
ところが結果は・・・

なぜ?
なんでよ?
デカくなったのに?

確かに、以前のものよりは動けます。

しかし、腕を前へ出した時の引っ張られる感覚は残ったままでした。

ここでようやく、

「これは単純なサイズの問題ではないのかもしれない」
「この違和感はどっから来るんだ?」

と思い始めたのです。

結局、礼服は着用の機会は少ないし、そもそも「前ならえ」なんてしないし。
ってことで、そのまま引き取って完了としました。


違和感は昔からあった

礼服問題はひとまず終了です。

ただ、「単純なサイズの問題ではないのかもしれない」という
いかにも気持ち悪い、拭いきれない違和感だけが残りました。

そこで過去を振り返ってみることに。
記憶力、皆無なんですけどね。

すると、不思議なことに思い当たる節が結構あったんです。

野球のユニフォームでも気になっていた

真っ先に思い出したのは、野球のユニフォーム。
ユニフォームを着ると、なぜか肩周りが気になっていました。

1球投げる毎に、肩の位置を直している。
肩周りを引っ張っている。

そんなことを無意識に繰り返していた気がします。

ところが不思議なことに、アンダーシャツでは気になりません。
ユニフォームを着ると肩周りが気になる。
アンダーシャツだけだと気にならない。

プレイ中はそんなこと気にも留めていませんでした。
でも今回の礼服騒動をきっかけに思い返してみると、

「あれ?」

となったのです。

もしかすると、あの頃から同じ違和感を抱えていたのかもしれません。

Tシャツでも肩の位置を直していた

思い返してみると、Tシャツでも同じことをしていました。

特に袖が長めのTシャツです。

気付くと肩周りを引っ張る。
肩の位置を直す。
袖を少し上へずらす。

そんなことを無意識に繰り返していました。

ところが、体にフィットしたインナーではほとんど気になりません。
野球のアンダーシャツもそうです。

ここまでくると、
「サイズの問題」というより、「服の構造の問題」なのではないか。
そんな気がしてきました。

礼服が違和感を表面化させた

今思えば、今までのスーツでも多少の違和感はあったのかもしれません。
でも、着慣れないせいか、
「こんなものか。」
と思って気に留めていなかったのかもしれません。

ところが礼服は違いました。
「前ならえ」ができないほど腕が上がらない。
その違和感があまりにも強烈で。

だからこそ、
「そういえば他にも・・・」
という感覚で、違和感を次々に思い出しました。

野球のユニフォーム。
袖が長めのTシャツ。

何を着ても、肩の位置を直していたこと。
礼服をきっかけに、それらが一本につながり始めました。


動くジャケットを作りたい

礼服問題は一旦終わった訳ですが・・・

違和感の正体は分からないまま。
これはとても気持ち悪い。

僕、こういうのダメなんですよ。
「まぁいいか」とならないんです。

ここで、こう思ってしまったんです。

そうだ!動くジャケット作ろう!

よくやるわよ・・・

ここから話は少しずつ、「サイズ」ではなく「構造」の話へ変わっていきます。

今度は最初から要望を伝えた

そんな訳で、夏用のジャケットを作ることにしました。

目的は一つ!
とにかく腕が動くジャケット。
見た目よりも、今回は着心地最優先です。

ダンカンさんへ伺うと、いつもの担当者さん。

「今回は、とにかく腕が動くジャケットを作りたいんです。」
最初にそうお願いしました。

担当者さん、悩んでます。笑

絵に描いたような悩んでるポーズで
僕のことをいろんな方向から見ます。
観察します。
動かします。
「腕動かして」、「背筋伸ばして」、「力抜いて」・・・

そうこうしているうちに、今までにない提案が。

アームホールを見直してみる

ここで担当者さんから、
「ちょっと違うサイズも着てみましょう。」
という話になりました。

同じAB体でもサイズ違いを着比べながら、肩周りやアームホールを確認していきます。
すると一つ気付いたことがありました。

アームホールの隙間が少ない方が、腕が動かしやすいのです。

ところが、その状態を作ろうとするとジャケット自体は小さくなってしまいます。
逆にサイズを上げると、今度はアームホールに隙間ができてしまう。

一長一短ですが、そこはパターンオーダー。
痒いところに手が届く。
各所調整ができます。

どうやら今回は、単純なサイズの問題ではなく、
アームホールの位置や大きさも関係していそうでした。

A体やAB体って何なのよ?

A体ってのは標準体型の人のサイズ感。

AB体ってのはちょっと大きめでゆとりのある感じかな。

つまりおデブさん用ね

そう云うなよ。
AB体よりデカいBB体やK体ってのもあるんだから。

A体と巻肩補正という提案

色々と確認したあと、担当者さんから質問がありました。
「ジャケットの前って閉めます?」

答えは即答です。
「絶対に閉めません。」

夏場のジャケパンスタイルです。
前を閉めることなんて、まずありません。

すると担当者さんが、
「それならA体にしてみましょうか。」

と提案してくださいました。

これは意外でしたね。
最近ダイエットして、腹の肉が少なくなったとはいえ、
A体が着れるほどの劇的ビフォーアフターはないと・・・

着・れ・るぅ~!

AB体よりも細身のA体が、前を閉めないなら問題なく着れる。

しかも、
「あれ?腕が動くんですけど」

さらに担当者さんから、
「巻肩補正も入れてみましょう。」

という提案がありました。

ん?あんだって?「巻肩」?
実は「巻肩」という言葉を聞いたのは、この時がお初です。

今までずっと「なで肩」「前傾姿勢」で通してきました。

でも、この一言が、この後の仮説につながっていくことになります。


僕なりの仮説

ここからは完全に僕の仮説です。

今までの出来事をつなぎ合わせると、いつくかの仮説が見えてきました。
もしかすると、原因は「サイズ」ではなく「構造」なのでは?

仮説① 肩幅を広くすると肩先が落ちる?

僕は今まで、
「肩が動かないなら、大きいサイズを着ればいい。」
そう考えていました。

肩幅を広くすると、肩先の位置も外側へ移動します(下図参照)。
そうすると、袖やアームホールの位置も下がる。

人体の肩よりも服の肩は外側にくることがある。
身体と服の「肩」位置のずれ

結果として、腕を動かしたときに、服が腕の動きについてこなくなる。
そんなことが起きているのでは?

もちろん現時点では証拠はありません。

でも、
「サイズアップしても解決しなかった」
「A体の方が動かしやすかった」
という事実を考えると、この仮説が結構しっくりきています。

仮説② アームホールが低いと動きにくい?

もう一つ気になったのが、アームホール。

採寸のときに感じたことがあります。
アームホールに隙間が少ない方が、腕は動かしやすかった。

最初は不思議だったんです。
「ゆとりがある方が動きやすい。」
ずっとそう思っていたからです。

でも実際には逆で、脇にアームホールが近い方が
動きが制限されていません。

もしかすると、アームホールが低い位置にあると、腕を動かした瞬間に服を持ち上げてしまうのではないか。

だから肩周りが引っ張られる。
だから無意識に肩の位置を直していた。
そんなことが起きていたのではないか?

もちろん、これも現時点では仮説です。

ただ、採寸のときに感じた
「アームホールの隙間が少ない方が動かしやすい」
という事実とは、不思議なくらい一致しています。

仮説③ サイズより構造の問題かもしれない

ここまでの出来事を整理すると、

・サイズアップしても解決しなかった。
・A体にしたら腕が動かしやすくなった。
・アームホールの隙間が少ない方が動きやすかった。

という結果になりました。

つまり、腕の動きやすさは単純なサイズではなく、
肩線やアームホールなどの構造の影響が大きい。
そんな気がしています。

もちろん、これはまだ僕の仮説です。

だからこそ、次は実際に検証してみることにしました。

ラグランスリーブで。


まとめ

今回は、礼服をきっかけに気付いた肩周りの違和感について整理してみました。

結論が出た訳ではありませんが、今までバラバラだったのが一本につながってきた気がしています。

  • 礼服をきっかけに肩周りの違和感を再認識した
  • 野球のユニフォームやTシャツでも同じ違和感があった
  • サイズアップだけでは根本的な解決にならなかった
  • 肩線やアームホールなど、構造が影響している可能性が見えてきた
  • 現時点では、あくまでも僕なりの仮説

次は、この仮説が本当に正しいのか。

実際に検証してみようと思います。

・・・いやしかし、肩口って奥が深いですね~。

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